月別アーカイブ: 2014年11月

Maker Faire Tokyo 2014を見学してきました。

11/24に東京ビックサイトで開催されていた「Maker Faire Tokyo 2014」を見学してきました。
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内容は、それぞれ大学の研究室、ベンチャービジネス、個人と言った小規模の人たちが、それぞれ自由にアイデアを出し。もの作りをし、それを公に発表する場と言った展示会でした。この中には私が、前回紹介しました紙に書く電子回路の「AgICさん」や、最近NTTのCMでおなじみの「動作拡大スーツ」の「スケルトニクス株式会社さん」も有りました。
 全体としての傾向は、「3Dプリンター」、「ロボット」、「ドローン(無人飛行機)」、「自動楽器演奏機」と言ったものが多かったです。アイデアを出した「発電機」の展示も有りました。メーカーズの基本コンセプトは「bit」で[atom」を動かす。「情報でものづくりを動かす」ですので、このような傾向になると思います。では中身を見ていきましょう。

[AgIC(紙に書く回路)のブース]
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[スケルトニクス(動作拡大型スーツ)パンタグラフ機構を使い、人の力だけで力を2倍に拡大する。]
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[スケルトニクスの動画]
中にいる人の動きに合わせてパンタグラフ機構により力が増幅されて機械の腕、手が動きます。

[コミュニケーションロボット:携帯電話を介し、ロボットから声が届く:留守番している子供等とのコミュニケーション]
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[筑波大学宇宙技術プロジェクト]
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[ロケットエンジン(筑波大のハイブリド型(液体燃料と固体燃料を使用)]
下記、写真の左側が「液体燃料タンク」、右側が「固体燃料タンク(プラスチック系)」
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[クワッドローター型ドローン(無人機)]
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[小型ドローン]
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[徳島大学制御研究室のダクデッドファンを利用した倒立型飛行体(動画2分30秒)]

[HAKUTO(日本民間月面探査プロジェクト)]
月面探査車:月面に行き最低500m走行し地球の写真を撮影し地球に送信する。
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[テスラコイル:高電圧を発生し、上のトーラスから火花放電を飛ばす。]
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[発電システム]
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[発電システム実機:円盤を回転させると電気が起き中心のカメラが写真を撮る]
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[3Dプリンター]
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[右上にこの3Dプリンターで製作した3次元工作物を乗せた3Dプリンター]
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[三味線の自動演奏機]
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[ギターの自動演奏機」
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[電動四輪車]
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[電動二輪車]
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色々なアイデアが自由に出され、それが一つのもの、装置と成っていました。
私も負けないように楽しいものを考え、作りたいと思います。

紙に書く電子回路

先回、メーカーズの話を載せましたが、日本のメーカーズのベンチャー企業で今年に新製品を発売した企業の製品の紹介です。
名前はAgIcと言います。
家やオフィスのプリンタで電子回路を印刷しようがコンセプトの会社です。
AgIcの紹介記事に有るように、紙(インクジェットプリンター用の写真光沢紙)にAgIcが開発した「銀ナノ粒子を含んでマーカーペン」で自分で電子回路を“書き”そこに電池と電子回路を接続すれば、電子回路の出来上がりです。
私も早速一セット購入しました。
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写真光沢紙とマーカーペンです。
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ペンで光沢紙に線を引き
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回路図をペンで書きあげ、ボタン電池と赤色LEDでLEDの点灯を行ってみます。
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電子部品を接続し
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紙に書いたスイッチをONにし、LEDが点灯しました。
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短い回路の方も点灯し、実験は成功です。紙に電子回路が描けるなんて驚きです。
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専用の紙とペンになりますが、自分で自由に専用紙に回路を描けば電子回路になり、面白いものができました。
 今後どんな絵を書き、LEDを光らせたり、電子回路を作ったりできるかは、ユーザーの独創性に係っているようです。メーカーの狙いは電子回路を家庭用のプリンターで簡単に印刷できる事にあるようですが、今後の利用者も含めた進展が楽しみです。子供のお絵かきも電子回路を含めた遊びに変わって行くように感じます。
購入は現在、アマゾンからNet販売で購入できるようです。私もアマゾンから購入しました。

電子回路の初心者には別途下記の紙に書く電子回路の初心者向けスケッチブックが有るようです。
「回路シールのスケッチブック」

通常の「銅箔シール」を使い、絵を書きそこに小さなLEDを付けていく事柄に慣れていくように解説が順を追って書かれ、実践してゆけるようにできています。こちらで慣れてから導電ペンを使いだすのが良い進め方の様です。
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日本の民間宇宙ロケット開発企業(株)植松電機専務取締役のプレゼン

 数少ない日本の民間ロケット開発企業「(株)植松電機」専務のプレゼンです。植松電機は北海道大学と共同で液体酸素と固体燃料(プラスチック系)のハイブリッド型ロケットエンジン「カムイ」の開発を行ってきています。またNPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)の一員としても日本の民間ロケット開発を行ってきています。
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この植松専務のプレゼンの映像は友人から紹介されて初めて知ったのですが、実に感動的なプレゼンでした。

プレゼンのメッセージは「どうせ無理」を「だったらこうして見たら?」、「思いはまねく」です。

流石に中小の企業でありながらフロンティアに挑むだけの企業だなと目から鱗でした。是非日本のイーロン・マスク(米国スペースX<民間ベンチャーで有りながら創業から10年で国際宇宙ステーションISSに物資を輸送し、再び貨物船ドラゴンを地球に帰還させた。宇宙ベンチャーのパイオニア>)に成長して欲しいと思う人物です。彼の後を追い日本の多くのベンチャーも最後のフロンティアともいえる宇宙ベンチャー事業に参加してゆくこと望んでいます。

 今年2014年のノーベル物理学賞に輝いた一人「中村修二さん」も地方の中堅企業での研究から世紀の大発明品の一つ「青色発光ダイオード」の実用的製品の開発に成功し、ノーベル物理学賞を授けられました。これからは彼らの様に「どうせ無理」と言う周囲の声に惑わされない「地に潜む龍」の活躍を大きくする必要が有ると思われます。奇しくも現在NHKの朝の連続テレビ小説の主人公「マッサン」も日本で最初に「どうせ無理」と言われていた本場スコッチウイスキーの開発を成功させた人物の物語です。

 私も彼らの志、実行力を少しでも多く今後見習って行きたいです。

株式会社 植松電機 CAMUI(カムイ)型ハイブリッドロケット
カムイ型ロケット構造
「どうせ無理」を「だったらこうしてみたら?」に

下記、感動的なプレゼンです。

「思いはまねく」

電子工作サークルに参加

11/1のマイコンのサークルに参加しました。
会場の代々木青少年オリンピック記念会館
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本年1月から行って来た課題が終了になり、次回来月12月からの課題が発表となりました。
倒立型2輪ロボットの製作を行うことになりました。
倒立型2輪ロッロボット
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[倒立型2輪ロボットの動画(市販の製品)

 前後に倒れそうになるのをセンサー⇒マイコン⇒モーターの回転により倒れないように制御しています。安定したものよりも不安定な状態のものをマイコンで制御する方が動きが素早くできるので従来からロボットの移動装置、最近では自動車会社が室内移動装置にも利用できる「個人用腰掛移動体」として盛んに試作品を発表しています。

 来月から本体の製作、回路の製作に入り、その後、PICマイコンのプログラミングを行い、の今後1年かけて製作していく予定です。

サークルでは今度11/23、24に東京ビックサイト西館で開催される「Maker Faire Tokyo 2014」
が話題になりました。

このフェアーは「メイカーズムーブメント」と言う、最近米国で始まった「21世紀の産業革命」とも言われている一つの流れで、簡単にいうと「webやインターネットの技術を物作りに活かし、製造業の世界に新たな産業革命をおこそうというムーブメントです。

 米国のクリス・アンダーソンが2012年秋口に出版した「MAKERS-21世紀の産業革命が始まる」以来この MAKERSと言う用語がブームになっています。

 2つの意味合いで使われる事が多いです。

(1)在製造業による、インターネットノウハウの活用

    企業の枠を超えたオープンイノベーション(社外と情報を共有し、フィードバックやアドバイスに    よってイノベーションを進める手法)や、国際的なイーコマースの活用など、webによって誕生した仕事   の進め方を、ものつくりの世界にも応用していく企業の事。

    オープンイノベーションの代表的なWeb商品は「リナックス」、「WordPress(このブログのソフ     ト)」が有名です。

(2)企業ではなく、個人単位で、ものつくりに挑戦する人の増加

    3Dプリンター等のデジタル工作機械を活用し、ものつくりをする人々と言う意味。

製作機械だけでなく、デザインや設計図をwebで公開し、公開者はアドバイスを得て、見た人は学習    できるという、システムが浸透しています。

  今回、(2)の個人単位でものつくりが話題となりました。

 誰でも、「ユニークな発想」とだれでも使えるようになった新しい「テクノロジー」の力を借りて、皆がアッと驚くモノや、これまでになかった便利なモノ、ユニークなモノを作り出す。と言うところがこれからの中心になると信じる次第です。

 基本はWebに自分が開発しているデザインや設計図等を乗せて問題点も含めて公開する、その未完成のアイデアに他の関心のある人が解決策、あるいはもっと良いアイデアを提示する。そうしてより完成度の高い製品を世の中に送り出そうという工程です。

他の人が製作したユニークな製品を見て、自分も新しいユニークな製品を開発し、世の中に発表する。設計したものを製作できる製作者を探し、製作できる人がその設計を製作する。といったコミュニティー形成も大事な要素のようです。

 開発する資金も、クラウドファンディングーと言うWebで集める手法を使い運営するようです。Webを通じて、不特定多数の人から小口の資金を募るやり方です。

 自分一人でやるのではなく、一つのコミュニティーを作り、そこでモノを完成させていこうとするものです。そうしたなかで、よりユニークなモノ、便利なモノを開発していこうとする方法は今後日本でも伸びていく物と思えます。