周囲にコイルを置き、その中心を永久磁石が往復させることによって発電をさせるという振動発電機がいくつか市場に出回っている。懐中電灯や、携帯電話への充電用として利用されている。
図1.
今回この振動型発電機に関し、色々と検討した。
改造、実験したのは図2の機器
図2.
[はじめに]
・ 発電に有効な事は“磁界の変化を大きくする”、“磁界の変化速度を早くする”事であるが、この方法として、“磁極 を多極化する”が有る。
・今回、永久磁石が中心に有り、周囲にコイルがある手動式の振動発電機において、
(1)コイルの数量を増やした場合。
(2)隣り合うコイルの極性を変えた場合
とに変化させ、磁場構造の変化による起電力の状態を検討した。
・ 今回、(株)アーテック社の電磁誘導コイルを購入し、これにコイルの増加、永久磁石を希土類に変えた場合とを 加え実験した。
[コイル仕様]
・振動機本体寸法:φ16×232mm
・材質:アクリルパイプ
・コイルA(購入品のコイル):空心;コイル大;巻線φ24×40mm,115Ω-47mH-0.46μF
・コイルB:空心;コイル大;φ24×26mm,巻線:PEW-φ0.16-1,500回巻-86.1Ω-24.1mH-0.457μF
・コイルC:空心;コイル大;φ24×26mm,巻線:PEW-φ0.16-1,500回巻-86.5Ω-24.8mH-0.759μF
[磁石]
・アルニコ磁石
図3.
・ネオジウム磁石
図4.
[実験機器及び実験結果]
図5-6
図7-8.
図9-10.
[実験オシロ波形図]
・波形図例1.「アルニコ磁石、出力コイル1ヶ時、出力電圧値波形」
図11.
・波形図例2.「アルニコ磁石、出力コイル3ヶ時、出力電圧値波形」
図12.
[結論]
・ 中心に永久磁石を入れ、左右に手で振動させた出力コイルから出力電圧を取り出す場合、磁極を多極化させた出力 コイルの数量が多い方が取り出される出力電力は大きかった。
・出力コイルはコイルの隣同士で反発の場合が吸引に対して出力は大きかった。
以上